東芝EMIデータベース(その1)

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東芝EMIから発売された初期のCDをまとめます。

東芝EMIデータベース (CA35-1001からCA35-1100)

1982年11月1日に最初のCDが発売されています。この時期のアルバムを集めるのは至難の業です。 ただし、稲垣潤一のアルバムは多く売れたのでしょうか、同じカタログ番号(CA35-1013、CA35-1023、CA35-1054など)のもとで複数回プレスされたので、比較的容易に入手できる気がします。 オフコースのアルバムは、CDの黎明期にもかかわらず、早い段階でCD化されているのが特に印象的です。 全体的にみると、稲垣潤一、山本達彦、安部恭弘などのシティーポップのアーティストや、オフコースやアリスなど人気が高いグループなど、一定の売上が見込めるものを中心にリリースされているようです。 松武秀樹のソロプロジェクトであるロジック・システムの「東方快車 (Orient Express)」(1983年; CA35-1024)は、このなかでは唯一のテクノポップのアルバムかもしれません。

1982年11月1日から1985年1月19日までのおよそ2年間で100枚のリリースなので、ペースは相当ゆっくりとしています。 1985年以降は、CD発売のペースが一気に加速します。 CD1枚、収録曲が9-10曲程度で3500円(CA35)や3800円(CA38)というのは、現在からみてもかなり高いなぁという感じがします。 少なくとも学生には手が出せなかったでしょう(CDプレイヤーもまだ高価)。 果たして何枚ほど売れて、どのぐらいが現存しているのでしょうか。

1984年6月21日の発売分から、ジャケットの裏側に「N・6・21」のように発売日が記入されるようになったのですが(他のレコード会社でも1984年6月頃から。例えば山本達彦の「メモリアル・レイン」(1984年; フィリップス; 35LD-14)には「N・6・5」との記載あり)、それ以前のアルバムについては発売日がよく分かっていないものが多いです。 発売日の特定にあたって、国立国会図書館、CDジャーナル、駿河屋を参考にしました。 この時期のCDの帯はケースと同じ高さなので保管しづらく(ケースの中に入れられない)、帯が残っているものはオークションでもあまり見かけません(プレミア付きで高値で取引されます)。 CA35-1001からCA35-1005までは、背中が一面黄色、CA35-1006からCA35-1065まで(1984年2月21日発売分まで)は、背中が黄色・赤色・緑色のデザインで統一されています。

松任谷由実のアルバムは、1985年6月1日に「紅雀」(1978年)から「ノーサイド」(1984年)までの12枚が一度にCD化されています(型番はCA32-1131からCA32-1142まで)。 1984年以前に発売されたCDは、意外にも「パール・ピアス」(CA35-1001)の1枚しかありません。 その後の「リ・インカーネーション」(1983年)、「ボイジャー」(1983年)、「ノーサイド」(1984年)も、当時の人気ぶりを考えると、CDで発売しても沢山売れたと思うのですが、LPとカセットテープでしか発売されなかったようです。

続き: 東芝EMIデータベース (その2: CA35-1101からCA32-1200)